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教えて!タイミング法をわかりやすく解説

妊活を始めようと思ったら、何からすればいいの?とわからない方もいらっしゃると思います。これから妊活を考えている方も、これまで自己流で妊活をしていた方も、タイミング法を試してみたいと思われたことがあるのではないでしょうか?

今回はタイミング法について解説していきます。

タイミング法とは

タイミング法とは、排卵日を予測して妊娠の可能性が高い日に夫婦生活を行うという方法です。

不妊治療でもタイミング法からトライすることが一般的で、自然妊娠に近い状態で妊活ができます。月経周期が28日の方だと月経開始から約14日目に排卵が起こります。排卵のタイミングに合わせて夫婦生活を行うことで妊娠成立がしやすくなります。

排卵予測の方法

排卵検査薬

排卵検査薬は尿検査でLHサージをみる方法です。はいえあんが近づくと卵胞からは200pg以上のエストロゲンが分泌され、その作用によりLH(黄体形成ホルモン)が急激に上昇する現象のことをいいます。

このLHサージがおこった36〜45時間後に排卵が生じます。個人差はありますが、28日周期の方の場合、月経10日目頃から毎日なるべく同じ時間帯に尿検査をして、スティックに濃い2本線が出た日を陽性とし排卵日を予測します。

基礎体温

基礎体温とは人が生命維持に必要な最小限のエネルギーしか消費していない安静状態にあるときの体温のことをいいます。よって朝に目覚めて体を起こす前に計測します。体温計は婦人科用を使用し舌下に入れて計測します。

体温は排卵があれば低温期と高温期の2相に分かれます。排卵が起こるとその後10日以上高温期が続きます。よって、2相になっていなければ排卵が行われていない可能性があります。基礎体温は3ヶ月ほど計測を続けることで自分の周期がわかっていきます。

卵胞チェック

月経が終わると、卵子の元になる卵胞が少しずつ成長していき、卵胞が18~22mm程度まで成長すると排卵が起こります。卵胞チェックは排卵日が近くなってきたらクリニックを受診し、経膣エコーで卵胞の発育状況を確認する方法です。より正確に排卵日の予測を行うことができます。

タイミング法の費用

自宅で排卵日を予測するには排卵検査薬を使います。

一箱2000円〜3000円です。排卵検査薬はネットや薬局で購入することができますが、ネットでは問診があったり、薬局では薬剤師がいないと購入できないので、欲しい時に買えなかった!ということがないように余裕を持って購入しておきましょう。

生理が不規則な方や多嚢胞性卵胞症候群の方などは排卵が起きにくかったり排卵検査薬では予測が困難なことがあります。その際はクリニックでエコー検査を行うことでより正確に卵胞の成長の様子や排卵日を予測することができます。

クリニックでタイミング法の指導を受ける際は、自費と保険診療のどちらの可能性もあるのでクリニックに確認してみましょう。卵胞の成長スピードは個人差があり、毎月全く同じではありません。場合によっては何回かクリニックに通うこともあるでしょう。

タイミング法の妊娠率

1回のタイミング法の妊娠率は3〜7%と言われています。しかし、カップルが避妊をしないで定期的な夫婦生活があれば1年で80%は妊娠すると言われています。逆に避妊をしていないにも関わらず1年経っても妊娠しない場合は不妊症と定義されます。

タイミング法はいつがベスト?

タイミング法はいつ行うのがベストなのでしょうか?卵子の寿命は約24時間で精子の寿命は約2〜3日ですが1週間生きることもあります。よって妊娠のチャンスとしては排卵4日前〜排卵1日後までは可能性があります。研究結果によると、排卵日の2日前が最も妊娠率が高いと言われています。排卵検査薬には排卵1日前を予測するものや、2日前を予測するもの様々です。使用説明書をよく読んで使うことが大切です。

タイミング法で妊娠しない場合は?

タイミング法を行っているのに妊娠しない場合はどうしたら良いのでしょうか。前述したように避妊をしていないのに1年以上妊娠に至らない場合を不妊症と定義されます。1年タイミングをとっても妊娠しなければ産婦人科クリニックに行って検査を受けた方が良いでしょう。

ただし、女性の年齢が35才以上の場合は3ヶ月〜6ヶ月経っても妊娠に至らなければ受診を検討しましょう。

タイミング法の回数について

妊娠率を高めるには定期的な性交の頻度が高い方が確率は上がりますが、週3回以上は大きな変わりはないと言われていますので、週に3回程度の性交があると良いでしょう。よって排卵日前後は毎日〜1日おきでタイミングを取ると良いでしょう。ただし回数以上にタイミングは大切ですので、きちんと排卵日が予測をしてタイミングをとることが大切です。

タイミング法が向いていない人

タイミング法はトライしやすいですが、全ての人にタイミング法が有効であるわけではありません。

生理周期が不規則な人

生理周期が整っていない場合、排卵日を予測することが難しくタイミングをとっても妊娠に至らない可能性があります。

多嚢胞性卵胞症候群

多嚢胞性卵巣症候群は未熟な卵子がたくさんあってなかなか排卵をしないという病気です。

近年若い女性にも増えています。この場合、卵胞が育たずに排卵が起きなかったり排卵検査薬を使っても陽性にならずタイミングをとっても妊娠しないことがあります。

男性不妊がある場合

男性不妊は不妊の原因の約50%にみられ、女性側の問題だけではありません。精子の運動率が低下している、精子の数が少ないなど、男性不妊の原因がある場合はタイミング法では妊娠が困難な可能性が高いです。男性不妊の有無は産婦人科や泌尿器科で精液検査で調べることができるので、夫婦で検査を進めておくと良いでしょう。

夫婦の時間が取れない

タイミング法は夫婦で排卵日に合わせて予定を空けておかないといけません。どちらかが仕事で忙しかったり、出張でいないなどという場合はタイミングをとることが困難になります。お互いのコミュニケーションや思いやりも妊活にはとても重要になってきます。

タイミング法で薬剤を使用する場合

生理が不規則だったり排卵が起こり辛い方、何周期かタイミングをとっても妊娠に至らない場合はクリニックでの指導の元、クロミッドやレトロゾールなどの排卵誘発剤を使用したり、LHサージを誘発し確実に排卵を促すためのhcG注射などを行うことがあります。

この場合は、月に何回か通院をしてエコー検査や採血なども併用しながらより慎重に排卵の状況や最適なタイミングを観察します。

まとめ

タイミング法はトライしやすい方法ですが、女性の体の仕組みを理解していないとなかなか成果がでないことがあります。

大事な時間を無駄にすることがないように、自分の体を理解して最短で妊娠を目指せるように取り組んでいくことが大切です。また、健康的な生活を心がけ、妊娠体質を目指していきましょう。

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